
お疲れさまです、カミナギタツキ(@kaminagitatsuki)です!
今回レビューする作品は2022年3月25日にベセスダ・ソフトワークスから発売されたPS5/Steam用のアクションアドベンチャー作品『Ghostwire: Tokyo』です。
渋谷を舞台にした一人称視点のアクションアドベンチャーである本作。
この記事では、実際にトロコンするまで遊び尽くした筆者が『Ghostwire: Tokyo』のクリア後の感想やオススメしたいポイント、イマイチに感じたポイント、どんな人にオススメできる作品なのかについて解説していきますので、購入する際の参考にしていただけたら幸いです!
- どんな作品なのか知りたい人
- どんな人が向いているか知りたい人
- クリア後の感想が知りたい人



もしかしたら冒頭部分をプレイしていた時が一番面白かったかもしれない……
結論:『Ghostwire: Tokyo』はストーリーボリュームは薄いが、光る「何か」を感じるアクションアドベンチャー作品!





結論から言います!
『Ghostwire: Tokyo』はストーリーボリュームの薄さが気になるが、「一人称視点」×「ホラー」×「渋谷」といった独自要素の掛け算で他にはない「唯一無二の作品」を目指そうとしたアクションアドベンチャー作品です!
正直に言ってしまうと、メインストーリーの内容に期待して本作を購入するのはあまりオススメできません。
しかし、「渋谷」×「FPS」×「ホラー」×「オープンワールド風」といった様々な要素の掛け算によって、他の作品にはない独自性を生み出した意欲作であると筆者は感じました。
メインストーリーの薄さは言い方を変えれば、FPS系のゲームをあまりプレイしたことがない人にとっては本作は始めやすい作品になっているかと思います。



一つ一つの要素が不自然になっていないのがポイントですね!
- 今までFPS系のゲームに触れたことがなかった人
- トロフィー(実績)集めまで含めてゲームを楽しみたい人




『Ghostwire: Tokyo』の作品概要
タイトル | Ghostwire: Tokyo |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
対応機種 | PS5 / Steam |
発売日 | 2022/3/25 |
クリア時間 | 約31時間(トロコン済み) |
『Ghostwire: Tokyo』のオススメポイント
「恐怖心」を煽る演出が上手い


筆者が本作をプレイしていて感じた魅力の一つに「恐怖心」を煽る演出の魅せ方の上手さがあります。
本作は一応ホラーゲーとしての要素はあるものの、極度のビビリを自負している筆者でも問題なく最後まで楽しんでプレイすることができました。
というのも、本作の「恐怖」の演出は単純に背後から敵に襲われるようなパニック系の恐怖演出ではなく、プレイヤー自身に「この先に何かありそうだな、何かいそうだな」と予想させながら進ませる不安から来る「恐怖」の演出が多かったからだと筆者は感じました。
単純にプレイヤーを驚かせて怖がらせる演出ではなく、徐々に不安を煽るようなステージの作りや演出方法によって恐怖心を高めさせる演出の魅せ方に本作の魅力があると感じました。
どちらかと言えば筆者もいきなり驚かされるような演出は心臓に悪くて苦手なため、そういった意味では本作の演出はちょうどいいと感じる塩梅の要素になっていました。









所々の演出の中に怖さもありつつ、どことなくオシャレなセンスを感じます
唯一無二の世界観


本作のもう一つの魅力に他の作品にはない唯一無二の世界観が挙げられます。
渋谷が舞台になっている他の作品といえば、『すばらしきこのせかい』や『ペルソナ5』が有名ですが、ここまで緻密に渋谷の街並みを再現している作品は本作が初になるかと思います。
また、ほとんどの人が「渋谷=人が多い」というイメージを本作では人間の肉体を消失させるという超常現象を用いることで覆し、今まで誰も見たことがなかった渋谷を作りあげました。
今まで別の作品が作ってこなかった緻密に再現された無人の渋谷を一人称視点で駆け巡る体験が味わえるのは本作だけかと思います。





人の姿はまったくないのに確実に「そこに人がいた」という魅せ方ができるのは既存の作品にはなかったアプローチですね
『Ghostwire: Tokyo』のイマイチポイント
ストーリーボリュームがかなり薄い


本作のメインストーリーは全6章で構成されていますが、第1章はほとんどチュートリアルで終了し、第5章〜第6章にいたっては一本道のルートとボス戦のみで終わってしまうため、実質3.5章分ぐらいのボリュームしかありません。
マップの探索を進めることでサイドクエストが色々と開放されるので、寄り道をしながらメインストーリーを進める分には気にならないかもしれませんが、メインストーリーを真っ先に進めていった場合、約10時間程度でメインストーリーはクリアできてしまうかと思います。
ちなみに本作には周回要素ややりこみ要素なども用意されていないため、クリア後はトロフィー(実績)集めやクリア時の衣装を引き継いで最初からやり直すかの2択になります。



やはりメインストーリーの物足りなさはどうしても感じてしまいますね……
キャラクターの深堀りがない


前述した通り、メインストーリーの薄さも合わさって、メインキャラクターたちの深堀りについてはあまりありません。
そのため、登場するキャラクターに感情移入できる前にメインストーリーが終わってしまうので、ゲームをクリアした時に少し消化不良な気持ちが残ってしまいました。
特に主人公の相棒である「KK」は主人公と出会う前から事件の黒幕を追っていて、本編の中で協力してくれる仲間も登場するのですが、その仲間たちとの関係性は会話の内容からなんとなくで汲み取るしかありません。
一応、前日譚という形で『Ghostwire: Tokyo – Prelude』というノベルゲームが無料で配信されていますが、こちらのストーリーの中でもKKはすでに仲間がいる状態でストーリーが展開されるので、正直プレイしてもしなくてもたいした影響はない内容となっています。
前日譚の内容が気になる人はコチラの記事も合わせてご覧ください!





個人的にKKの本名がなんだったのかが一番気になる
まわりの環境音がうるさい


個人的に本作をプレイしていて一番ストレスに感じたのは、フィールドを探索している時の環境音がかなりうるさいことです。
本作はメインストーリー序盤で主人公以外の人間の肉体が消失してしまい、無人と化した渋谷の中を自由に探索できることが魅力の一つなのですが、その影響で飼い主を失ってさまよっている犬が吠える声や天狗が飛び回っている時の鳴き声(?)が常にどこかしらから聞こえるような状態で探索しなければならないため、長い間街を歩き回っていると結構ストレスになることが多かったです。
特に本作では収集用のアイテムやステータスを強化する施設が近くにある場合に特殊な効果音が鳴るので、筆者はその音を聞き逃さないようにヘッドセットを装着してプレイしていたのですが、ずっと耳元で鳴き声が響いていた状態だったのでかなりストレスに感じました。


また、渋谷駅周辺を探索していると定期的に黒幕が周辺施設の放送をジャックして、「なぜ肉体を失わなければならないのか?」や「私こそが愛なのだ!」みたいな誰に対しての問いかけか分からない放送が繰り返し流れるため、その時の音で少しビクッとなってしまうことや割と長めに放送が続くのがストレスに感じました。



こういう時の音量設定ってどうやって調整すればいいんですかね……
『Ghostwire: Tokyo』をオススメできる人
今までFPS系のゲームに触れたことがなかった人


本作は基本的には一人称視点のFPS要素が強い作品ではありますが、「ステルスキル」や「ジャストガード」と言ったアクションゲーム寄りの要素も多く含まれているため、銃火器のみで戦う本格的なFPS作品よりはかなりプレイしやすい作品になっているかと思います。
かくいう筆者も今までFPS系のゲームはほとんどプレイしたことがありませんでしたが、本作をプレイしていて一人称視点のゲームで起こりがちな「画面酔い」も特に起こらず、最後まで楽しむことができました。
ストーリーがあっさりしている分、とりあえず何かFPS系のゲームを始めるとするならば、最初に本作をオススメできるかと思います。



私も本作をキッカケに他のFPS作品も遊んでみたいと思います!
トロフィー(実績)集めまで含めてゲームを楽しみたい人


本作のトロフィー(実績)集め要素は他の作品と比べると、比較的簡単かと思います。
中には単調な作業が必要になるものもあり、少し退屈に感じるかもしれませんが、時間をかければ誰でもコンプリート可能なものになっています。
そのため、購入したゲームはトロフィー(実績)集めも含めて遊び尽くしたいと考えている人に対して本作はオススメできます。



クリア後はほぼ作業ゲーなので飽きやすい人は向かないかもしれません
『Ghostwire: Tokyo』をオススメできない人
メインストーリーを中心にゲームを楽しみたい人


前述した通り、本作のメインストーリーは他の作品に比べるとかなり薄い内容となっています。
そのため、ゲームをプレイする時にストーリーを重視して楽しみたいと思っている人には本作はあまりオススメできません。



やっぱりコスパで見るとイマイチな気はします……
本格的なホラーゲーを求めている人


また、本作は本格的なホラーゲーを求めている人にもあまりオススメはできません。
本作で登場する敵には何種類かビジュアルが恐ろしい敵も登場しますが、基本的には遠距離攻撃で対処可能なため、あまり近づかなければ怖さも半減するかと思います。
本作には本格的なホラーゲーにある背中がゾクリとする感覚や敵に背中から襲われる恐怖みたいなものが多くなかったので、それらと比べると割とマイルドなホラーゲーになっているかと感じました。



逆にこれ以上怖かったら私はクリアできなかったと思います……
まとめ:『Ghostwire: Tokyo』は他に類を見ない作品を作り上げようとした意欲作


渋谷を舞台にした一人称視点のアクションアドベンチャー作品『Ghostwire: Tokyo』のクリア後の感想についてご紹介しました。
総評としましては、「傑作とは言えないものの、唯一無二の作品を作ることに果敢に挑んだ意欲作」と言った感じの作品かと思います。
メインストーリーの内容は、「渋谷から人が消えてしまった一夜限りの話」と考えると納得はできるものの、もう少しキャラクターごとの深堀りはあってもよかったかと感じます。
今回の記事が少しでもプレイする上での参考になれば幸いです。
以上、カミナギタツキでした!



最後まで読んでいただき、ありがとうございました!




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