
お疲れさまです、カミナギタツキ(@kaminagitatsuki)です!
今回レビューする作品は、2017年3月3日に任天堂から発売されたNintendo Switch/Wii U用のアクションRPG作品『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』です。
海外のレビューサイトである「Metacritic」では97点という高得点を記録しているほか、毎年開催されている「The Game Awards 2017」では最優秀賞である「Game of the Year」に選ばれるなど国内のみならず海外でも高い評価を得ている本作。
この記事では、これまで「ゼルダの伝説」シリーズにあまり触れてこなかった筆者が『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』のクリア後の感想やオススメしたいポイント、イマイチに感じたポイント、本作をオススメできる人、オススメできない人について解説していきますので、購入する際の参考にしていただけたら幸いです!
- 『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』がどんな作品なのか知りたい
- 『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』の魅力を知りたい
- 『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』が自分に向いている作品なのか気になる
結論:『ゼルダの伝説 ブレスオブワイルド』はゲームプレイの制限を感じさせない自由度が魅力のアクションRPG作品!



結論から言います!
『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』は、ゲームプレイの制限を感じさせない圧倒的な自由度が魅力のアクションRPG作品です!
本作の最大の魅力は、圧倒的な自由度の高さです。本作は必ずしもメインクエストに沿ってストーリーを進めていく必要はなく、チュートリアル終了と同時にそのままラスボスに挑めるようなゲームプレイも可能で、プレイヤーが「やりたいことだけをやれる」という点を突き詰めて作られている点が魅力の作品となっています。
また、各地に点在する「試練の祠」や「コログ」探しなど、途切れることのない膨大な探索要素の数々がオープンワールド作品としての探索の面白さと未踏の地を開拓していく楽しさを味わせてくれるところも魅力の1つです。
一方で、メニュー画面のユーザビリティの悪さや装備に耐久度が設定されているシステムによって、他のアクションゲーム作品と比べても少し難易度が高いと感じる部分もあり、万人受けする作品ではないとも感じました。
なお、本作のストーリーは歴代の「ゼルダの伝説」シリーズとは直接的なつながりはないため、本作からシリーズをプレイする人でも十分に楽しむことができます。
オススメポイント | イマイチポイント |
---|---|
驚くべきほどの自由度の高さ 途切れることのない探索要素の数々 | 他作品と比較しても難易度が高い 全体的にユーザビリティが悪い |




『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』の作品概要
『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』は、大厄災と呼ばれる災害によって滅亡したハイラル王国を舞台に100年の眠りから目覚めた主人公「リンク」が「厄災ガノン」の討伐を目指して、大冒険を繰り広げるアクションRPG作品です。
目覚めたばかりのリンクは100年前の記憶と全盛期の力が失われており、ハイラル王国の各地をめぐりながら記憶と力を取り戻していき、厄災ガノンとの最終決戦に挑む内容となっています。
本作ではシリーズ初となるオープンワールド形式が採用されているほか、イベントシーンではキャラクターたちがボイス付きでセリフを話すシステムが採用されています。
戦闘は従来のシリーズと同じくアクションバトルがメインとなっていますが、入手できる装備品にはそれぞれ耐久度が設定されており、一定回数使うことで消滅してしまうシステムとなっているため、プレイヤーは手持ちの装備や耐久度を管理しながらゲームを進めていく必要があります。
また本作では、主人公の体力にあたる「ハート」のほか、「がんばりゲージ(他作品で言うところのスタミナ)」が存在し、広大なオープンワールドを冒険する上でがんばりゲージの管理も重要となってきます。
コンソール機の「ゼルダの伝説」シリーズとしては前作『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』から約6年ぶりとなる作品ですが、過去作とのストーリー上のつながりは一切ないため、本作からシリーズを遊ぶ人でも十分に楽しむことができます。



ストーリー上のつながりはありませんが、装備の中にはシリーズファンが「ニヤリ」とできるようなアイテムも用意されています!
『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』のオススメポイント
驚くべきほどの自由度の高さ


本作の魅力の1つは、なんといっても全編を通して驚くほど自由度が高い点が挙げられます。一般的なアクションゲームやRPG作品であれば、メインクエストの順番に進めていき、段階的に難易度の高い敵との戦闘やステージに挑むことが多いですが、本作ではまったく異なったアプローチを行っています。
本作ではチュートリアルを終了してハイラルの大地に降り立った後の冒険に関しては、すべてプレイヤーの自由となっています。メインクエストに沿ってストーリーを進めることも可能ですし、腕に自身のあるプレイヤーであればそのままラスボスに挑むことも可能です。
また、メインクエストを進行する順番に関してもプレイヤーに委ねられていて、どのクエストから攻略するかはプレイヤーの自由です。本作でのメインクエストは、4体の「神獣」と呼ばれる決戦兵器の解放と伝説の退魔の剣である「マスターソード」を入手し、最終決戦に挑むまでが主な流れとなっています。
しかし、前述した通り本作ではチュートリアル終了と同時にラスボスと対決することもできるため、メインクエストがゲームプレイの進行を制限することなく、プレイヤーが「やりたいことだけやる」といった選択肢を選ぶことができ、プレイヤーの行動に対して制限の幅を設けていない点が本作の最大の魅力であると感じました。



ある「結果」にいたるために「過程」を気にしないように作られているのが魅力の1つとなっています!
途切れることのない探索要素の数々


本作にはオープンワールド作品らしく、豊富なやりこみ要素や探索要素が用意されています。単純にやりこみ要素や探索要素が多いだけではなく、メインクエストを進めることを忘れさせて、ついつい寄り道したくなってしまうような誘惑を導線として散りばめられているのが本作の特徴です。
本作では「シーカータワー」というマップを開放するための要素があるのですが、単純に目的地に向かえば開放できるわけではなく、タワーを登るためにもちょっとした謎解き要素や敵との戦闘が用意されており、プレイヤーは常に攻略方法を考えながら、タワー攻略に挑戦しなければいけません。
そして、タワーの頂上に到達したときに見える風景にはマップに登録されていない「試練の祠」や気になる地形が点在しており、それらの数々がプレイヤーの好奇心を刺激し、途切れることのない寄り道へとプレイヤーを引き込みます。
作中に用意されている寄り道要素はどれもメインクエストには関係しないものばかりのため、ゲームの進行上しかたなくやらされているという感じがなく、プレイヤーがやりたいからやっている、メインクエストを1回忘れてでも行ってみたくなるという仕掛けをうまく作り出せているのが本作の魅力の1つとしてあります。







「あそこには何があるんだろう?」「次はここに行ってみよう!」という仕掛けづくりが本当に上手い作品だと感じました!
『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』のイマイチポイント
他作品と比較しても難易度が高い


本作の難易度についてですが、他のアクションゲーム作品と比較してもかなり難しい方だと筆者は感じました。そう感じた理由は主に2つあります。
まず1つ目の理由は序盤から敵の攻撃力が高めに設定されていることです。特に普段あまりアクションゲームに遊び慣れていない人にとっては序盤から苦戦する難易度の設定になっていると感じました。
本作では難易度の設定が通常モードとエキスパンションパスを購入することで追加される高難易度の「マスターモード」の2種類しか存在せず、初見で始める多くのプレイヤーは通常モードから遊び始めるかと思います。実際に筆者も通常モードで本作をプレイしましたが、操作に慣れるまでは通常の戦闘で何度もゲームオーバーになることがありました。
また、ストーリーを進めていくと遭遇する敵の中にはジャスト回避やジャストガード(他作品で言うところのパリィ)を使用しなければ倒しにくい敵も登場するため、どうしてもアクションゲームならではのテクニックを要求される場面が多くあります。
特に本作は序盤が最も難易度が高いと感じるところがあり、主人公の初期ハートの少なさや敵との戦闘に必要なテクニック、後述する装備が消滅してしまうシステムなどが組み合わさった結果の難易度となっているため、普段アクションゲームをあまり遊ばない人が本作を購入し、敵との戦闘の難しさから本作の本当の魅力に気づく前に遊ぶのを止めてしまう可能性がある点に関しては、ややもったいないと感じました。


次に2つ目の理由が装備品に耐久度が設定されていることです。本作では主人公が装備できる武器や盾といった装備には耐久度が設定されており、一定回数敵を攻撃したり、攻撃を防ぐと自動的に消滅してしまうシステムとなっています。ストーリー中盤以降で入手できる「マスターソード」でさえ消滅はしませんが、使い続けると一定時間使用できない状態になるため、1つの武器をずっと使い続けるといったプレイができません。
アクションゲームと言えば、探索を進めて強い武器を入手し、その武器を強化したり、より強い武器を入手してさらなる強力な敵に挑むといったサイクルを繰り返していくのが一般的ですが、本作の場合はどんな強力な武器であってもその場限りの消耗品になってしまうので、武器の状態を頭に入れながら戦闘を進めなければいけない部分に少しわずらわしさを感じました。



私の場合、強力な武器を使うのがもったいなかったので最後まで使わずにそのままゲームをクリアしてしまいました……
全体的にユーザビリティが悪い


本作ですが、ところどころでユーザビリティの悪さを感じる部分があり、特にポーチ画面での操作はかなりのひどさを感じました。
本作ではポーチ画面のページの切り替えはR・LボタンやZR・ZLボタンではなく、Rスティックを左右に倒すことで切り替えます。そのため、あるアイテムを選択したい場合、Rスティックでページを切り替えてからLスティックで対象のアイテムを選択する独特の操作が必要になります。
特に素材項目のページに関しては探索を進めていくほど素材の種類が多くなり、その分だけページも増えていくため、装備項目と料理項目のページの行き来がわずらわしく感じることもありました。



項目の変更はZR・ZLボタンで切り替えられるようにできるようにしてほしかったですね
『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』をオススメできる人
歯ごたえのある難易度のアクションゲームで遊びたい人


本作をオススメできる人は、高難易度の歯ごたえのあるアクションゲームをプレイしたい人です。特に普段から「死にゲー」と呼ばれるジャンルの高難易度のアクションゲームを遊んでいる人にはピッタリの作品です。
本作はただのアクションゲームではなく、装備に耐久度が設定されており、使い続けていく内に装備が消滅するという特徴的なシステムがあります。そのため、ただ強い装備を手に入れて終わりではなく、プレイヤーは手持ちの装備の状態を管理しながら武器を使い分けていかなくてはいけません。このシステムの存在が本作の難易度を上げている要素の1つといっても過言ではありません。
また、敵の攻撃をタイミングよく回避する「ジャスト回避」や敵の攻撃を弾いて反撃につなげる「ジャストガード」などアクションゲームとしてのテクニックが求められる要素もあり、これらの要素が組み合わさることでただのザコ敵相手でも常に緊張感を持った戦闘を味わうことができます。



難易度が高いからこそ、強敵を倒せた時の達成感は死にゲーに通じるものがあります!
自由度の高いオープンワールド作品を遊びたい人


また、本作は自由度の高いオープンワールドのゲームを遊びたい人にとってもオススメできる作品です。
本作ではチュートリアル終了後に「とある人物に会いに行け」「ラスボスを倒せ」の2つのメインクエストが指示されるだけで、どこで何をやるかはすべてプレイヤーの判断で進めることができます。チュートリアル終了後にそのままラスボスのところまで直行できる自由度も本作ならではです。
他のオープンワールド作品の場合、メインクエストやサブクエストが発生するとマップにアイコンが表示されたり、目的地までの方向や距離などの情報が画面上に表示されますが、本作ではだいたいの位置がマップに表示されるだけで、目的地までのルートはプレイヤー自身で開拓していく必要があります。
最短ルートを目指して山を登るもよし、遠回りだけど平坦な道を馬で駆けるもよし、その途中で見つけた祠やコログなどに時間を割いてもよしとプレイヤーの興味が導くままに広大なハイラルの大地を冒険することができます。
画面上に表示されるクエストを淡々と消化するだけの作品に飽きてしまっている人にとって、本作は魅力的な作品となっています。



祠やコログを探していたら全然メインクエストが進められなかったということもありました(笑)
『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』をオススメできない人
アクションゲームが苦手な人


まず前提として、本作はアクションゲームがあまり得意ではない人にはオススメできません。
本作では敵との戦闘でジャスト回避やジャストガードのように敵の攻撃パターンを見極めて、うまく立ち回る必要があります。また、弓矢での攻撃は状況に応じて敵の弱点を正確に射抜くためのエイム力が必要になる場面もかなりあります。
本作は敵との戦闘によって経験値を取得してキャラクターをレベルアップさせるシステムではないので、必ずしもザコ敵との戦闘が必須ではありませんが、ストーリー上避けられないボス戦でも上記のようなテクニックが要求されるため、普段からアクションゲームに慣れていない人にはかなり厳しい難易度のように感じました。



ほかにもボス戦ではシーカーストーンを使って敵の攻撃に対処しないといけない場面があるため、操作が忙しくなりがちです
脳筋プレイを楽しみたい人


また、本作は常に装備をアップデートしていき、強力な装備で敵との戦闘を楽しむアクションゲームを求めている人にもオススメできません。
本作では武器や盾には耐久度が設定されているため、強力な装備を入手しても使い続けていく内に必ず壊れてしまいます。そのため、自分が気に入った装備だけを使い続けていくようなゲームプレイはできず、フィールド上に落ちている装備や倒した敵から奪える武器を常にストックしておき、状況に応じて使い分ける必要があります。
使用回数に制限のある武器を管理しつつ、状況に応じて武器を切り替えながら戦うといった操作にわずらわしさを感じる人には本作はあまりオススメできません。
また本作では、キャラクターを強化するために各地にある祠を探してから謎解きに挑戦する必要があるため、単純に戦闘を繰り返してレベルを上げていくシステムよりも時間がかかります。そのため、キャラクターをガンガン強化していき、余裕を持って敵を倒したいといったプレイが比較的難しい作品となっているため、ゴリゴリの脳筋プレイでアクションを楽しみたい人には本作は合っていないかなと感じました。



ハートやがんばりゲージを増やすためには祠を最低4ヶ所以上巡らなければいけないため、強化に時間がかかる部分も難点ですね
まとめ:『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』はアクショゲーム好きの人にとっては傑作の1本!


ゲームプレイの制限を感じさせない圧倒的な自由度が魅力のアクションRPG作品『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』を紹介しました。
個人的な評価としては、本作はアクションゲームとしての難易度の高さから万人受けはしないけど、圧倒的な自由度の高さと未踏の地を開拓していく楽しさを味わえる傑作だと感じました。
自由度の高い冒険とプレイヤーの好奇心を刺激する誘惑の数々、そしていつ装備が壊れるかわからない中で進めていかなければいけない戦闘など、昨今のオープンワールド作品と比べても引けを取らない魅力的な作品となっています。
一方で、個人的には本作から「ゼルダの伝説」シリーズを始めるプレイヤー向けに通常モードよりもカジュアルに楽しめる易しめの難易度が用意されていてもよかったかなと思いました。
あなたもこの広大なハイラルの舞台に足を踏み入れ、自分の興味に導かれるまま冒険を繰り広げてみてはいかがでしょうか?
以上、カミナギタツキでした!



最後まで読んでいただき、ありがとうございました!




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