
お疲れさまです、カミナギタツキ(@kaminagitatsuki)です!
今回レビューする作品は、2018年7月13日にスクウェア・エニックスから発売されたSwitch/Steam/Xbox Oneほかで展開されているRPG作品『オクトパストラベラー』です。
今ではスクウェア・エニックスの代名詞の1つとも言われているドット絵と3DCGの表現を組み合わせて美しい世界観を描く技術「HD-2D」が初めて採用された本作。
この記事では『オクトパストラベラー』のクリア後の感想やオススメしたいポイント、イマイチに感じたポイント、どんな人にオススメできる作品なのかについて解説していきますので、購入する際の参考にしていただけたら幸いです!
- どんな作品なのか知りたい
- この作品の魅力を知りたい
- 自分に向いている作品なのかが気になる
結論:『オクトパストラベラー』はドット絵の懐かしさと戦略的なコマンドバトルが楽しめるRPG作品



結論から言います!
『オクトパストラベラー』は、古き良きドット絵の懐かしさと戦略的なコマンドバトルの両方が楽しめるRPG作品です!
本作では、キャラクターやマップなどにドット絵を使用しつつ、3DCGの表現を加えることで、奥行きのある2Dグラフィックの表現を実現しており、懐かしさの中に時代に合わせた進化を感じさせる作品となっています。
戦闘にもランダムエンカウント方式かつ王道のコマンドバトルを採用しつつ、「コマンドブースト」と「ブレイク」といったシステムを採用することで、RPGにありがちな「レベルを上げて物理で殴る!」という戦い方が通用しづらく、最後まで歯応えのある戦術的なバトルを楽しめることができる作品です。
オススメポイント | イマイチポイント |
---|---|
シンプルだけど奥が深いバトルが楽しい 戦略の幅が一気に広がる「ジョブシステム」が面白い 作中のBGMが神曲ばかりでテンションが上がる | 作中で仲間同士の関係性を描く部分が少ない パーティメンバーの入れ替えがやや面倒に感じる システムの都合でパーティメンバーが偏ることが多い |
- 昔ながらのドット絵のRPGが好きだった人
- コマンドバトルのRPGが好きな人






『オクトパストラベラー』の作品概要
タイトル | OCTOPATH TRAVELER |
ジャンル | RPG |
対応機種 | Switch / Steam / Xbox One / Xbox Game Pass / Windows10 / Epic Games Store |
発売日 | 2018/7/13 |
クリア時間 | 約62時間(メインストーリーのみ) |
あらすじ


本作では、主人公となるキャラクターが8人いるため、決められたあらすじというものはありません。
プレイヤーはゲーム開始時に8人のキャラクターの中からメインの主人公となる1人を選択し、最初の冒険を始めます。
それぞれのキャラクターは生まれた土地や旅の目的が違い、自分が剣を振るう意味を求めて旅を続ける剣士や殺された父の復讐を果たすために仇敵を追う踊子、病気に苦しむすべての人を救いたいと願い旅に出る薬師など、さまざま背景を持つキャラクターが登場します。
旅立とう、きみだけの物語へーーー。
『オクトパストラベラー』のオススメポイント
シンプルだけど奥が深いバトルが楽しい


本作で登場する敵にはそれぞれ弱点となる武器種や属性があり、一定回数の弱点で攻撃することで敵を無防備な状態にできる「ブレイク」というシステムがあります。
敵をブレイクすることで、1ターンだけ相手を行動不能にできるほかにも一時的に防御力を下げることができるため、一気に大ダメージを与えるチャンスになります。
そして、もう1つ本作の戦闘でカギとなるのが「コマンドブースト」というシステムです。
コマンドブーストは、1ターンに1つずつ溜まるBP (ブーストポイント)を消費することで、そのターンの自分の通常攻撃の回数を増やしたり、技の火力を上げることのできるシステムです。
敵のシールドポイントを削るために一気にBPを消費するのも、ブレイクと同時に消費して大ダメージを与えるのもプレイヤーの選択次第です。
強力な攻撃に合わせて敵をブレイクし、敵が行動不能の間にバフやデバフの準備を整え、コマンドブーストで一気に大ダメージを与える。
自分の考えた戦略がガッチリとうまくハマった時の爽快感こそが本作の魅力の1つだと思います。





ブレイクした時のコントローラーの振動もクセになる気持ちよさ!
戦略の幅が一気に広がる「ジョブシステム」が面白い


さらに本作の戦闘をより面白くしてくれるのが「バトルジョブ」の存在です。
バトルジョブは、各主人公たちのメインジョブのほかに別のジョブを装備できるシステムです。
バトルジョブを装備することによって、敵の弱点を突きやすくなるほかにもキャラクターごとの役割の幅を広げることができるようになります。
例えば、攻撃魔法が得意な学者の「サイラス」に回復魔法が得意な神官のジョブを装備させて攻撃もサポートもこなせるキャラクターにしてみたり、アタッカーとタンクの性能を合わせ持つ剣士の「オルベリク」に狩人のジョブを装備させてより攻撃的なキャラクターにしてみたりなど、組み合わせはプレイヤー次第。
最初は苦戦するような敵でも、キャラクターやバトルジョブの組み合わせを変えることで活路を見いだせるところが、本作の戦闘をより面白くしている要素だと感じました。



狩人ジョブのトレサちゃんは可愛い!
作中のBGMが神曲ばかりでテンションが上がる


本作はHD-2Dによるグラフィックや戦闘のほかにも、作中で流れる楽曲がとにかく素晴らしい曲ばかりです。
主人公ごとのテーマ曲、町や村に入ったときのBGM、戦闘時のBGMなど、どの曲も1度聴くと耳に残る印象の曲になっています。
中でも筆者がオススメしたいのがボス戦に突入したときの楽曲です。
メインストーリーでは、必ずイベントシーンを挟んでからボス戦に突入する流れとなっているのですが、その時のイベントシーンで流れるBGMからボス戦のBGMへの切り替わりはまさに「完璧」の一言。
気持ちを最高潮まで高ぶらせた状態でボス戦に突入するので、戦闘中にコントローラーを握る手にも自然と力が入ります。
本作では、そんな素晴らしい楽曲の数々が収録されていることもあり、「ファミ通アワード2018」で「最優秀ゲームミュージック賞」にも選ばれています。
一部の楽曲に関しては、 公式サイト で視聴ができるので、気になる方はぜひ聴いてみてください!



ボス戦の曲はどれもテンションが上がる曲なので、サントラなどでよく聴いています!
『オクトパストラベラー』のイマイチポイント
作中で仲間同士の関係性を描く部分が少ない


本作をプレイして感じた不満点の1つは、8人の主人公たちが同時に登場するイベントなどがないことです。
本作では8人の主人公、8通りのストーリーが展開されますが、1人の主人公のストーリーの中に他の主人公が登場すると言った演出はありません。
他のキャラクターは戦闘時のみ力を貸すだけで、ストーリー本編には介入せず、仲間同士の関係性を描くようなイベントがほとんどないため、その点に関しては少し寂しく感じました。
一応、特定のキャラクター同士でパーティを組むことで発生する「パーティチャット」というイベントは用意されているものの、パーティチャットのほとんどはただの立ち話のような内容のため、キャラクター同士の関係性を深掘りするまでのイベントにはなっていません。
また、パーティチャットを見るためには、特定の場所で特定のキャラクター同士をパーティに加えていなければそもそもパーティチャットが発生しないため、後述する「パーティの入れ替えがやや面倒」な点もあり、キャラクターの組み合わせによるパーティチャットを追うのは少し難しい部分があります。
「旅の仲間」というよりもなんとなく「利害が一致したから一緒にいるだけの関係」という風に感じてしまったので、もう少しキャラクター同士の関係性を深掘りできるようなサイドストーリーやイベントなどが用意されていると良かったかなと思いました。



会話の内容もオマケ程度のものばかりだったのが残念でした
パーティメンバーの入れ替えがやや面倒に感じる


本作では、8人の主人公が登場しますが、パーティメンバーとして連れて行けるのは最大で4人までとなっています。
パーティメンバーを入れ替えたい場合、その度に近場の街にある酒場でメンバーの入れ替えなければいけないため、この点がやや面倒に感じてしまいました。
特に本作では、サブストーリーのクエストを進めるためにNPCに対してキャラクターごとに固有の「フィールドコマンド」を実行する機会が多いため、その度に酒場まで移動して、必要なメンバーをパーティに加えてから元の場所に戻るという一連の作業がするため、かなり煩わしさを感じました。
戦闘中に自由に入れ替えができるとまでは行かなくても、メニュー画面からメンバーの入れ替えができればより遊びやすかったかと思います。



他の4人は酒場でいったい何をしているんだ……
システムの都合でパーティメンバーが偏ることが多い


本作では、ゲーム開始直後に8人の主人公の中から1人だけメインとなるキャラクターを選択するのですが、最初に選んだキャラクターはそのキャラクターのストーリーをクリアするまで、パーティから外せない仕様となっています。
加えて、その状態で別のキャラクターのストーリーを進めるためには、ストーリーを進めたいキャラクターも必ずパーティに加えておく必要があるため、この時点でパーティメンバーが2人固定の状態となってしまい、パーティ編成の自由度がかなり減ってしまいます。
さらに、各ダンジョン内には盗賊である「テリオン」しか開けることができない「紫色の宝箱」がところどころに用意されているため、1回のダンジョン攻略で効率的に宝箱を回収しようと考えた場合、テリオンもパーティメンバーに必須なキャラクターとなり、ストーリー終盤までパーティメンバーの組み合わせはほぼ固定の状態となってしまいます。
筆者の場合、ゲーム開始時に選択した剣士オルベリク、宝箱を開けられる盗賊テリオン、全体攻撃魔法が使える学者サイラス、残りはその他のキャラクターといった感じのパーティで進めていたため、すべてのキャラクターのストーリーが終わった時には名前を挙げたキャラクターのレベルだけ異常に高い状態となっていました。
この点に関しては、他のキャラクターもダンジョン内で活躍できるギミックなどが用意されていればよかったかなと思います。





逆に他のキャラクターで代わりが効く薬師や狩人はあまり活躍の機会がありませんでした
『オクトパストラベラー』をオススメできる人
昔ながらのドット絵のRPGが好きだった人


本作をオススメできる人は、ファミコンやスーパーファミコン時代にプレイしていたようなドット絵のRPG作品が好きだった人です。
本作では、キャラクターやマップの表現にドット絵が使われているため、懐かしさを感じさせつつも、その中に3DCGによる画面効果を加えることで、マップの奥行きや幻想的な画面効果を表現しているため、ただ懐かしいだけではない時代に合った進化を感じさせる作品として仕上がっています。
特に本作に採用されている「バトルジョブ」のシステムは、『ファイナルファンタジーⅤ』と似ているシステムとなっているため、当時のRPG作品を愛していた人にはぜひ触れてみてほしい作品となっています。
コマンドバトルのRPGが好きな人


また、本作はコマンドバトルのRPGが好きな人にもオススメできる作品です。
本作では、シンプルなコマンドバトルを採用しつつ、「コマンドブースト」や「ブレイク」といったシステムを取り入れることで、ただ火力を上げて殴るだけでは勝てない歯ごたえのある戦闘を楽しむことができます。
戦闘の難易度自体も簡単すぎず、かと言って理不尽なほど難しい訳でもない良いバランスの難易度となっているため、コマンドバトルのRPG作品が好きな人であれば、満足できる作品になっています。
まとめ:『オクトパストラベラー』は懐かしさを残しつつ、時代に合わせた進化を遂げた王道JRPGの傑作


以上、ドット絵と3DCGの画面効果を融合させた「HD-2D」が特徴のRPG作品『オクトパストラベラー』についてご紹介しました。
個人的な感想としては、「これぞ王道のJRPG!」と呼べるような作品だと感じました。
ドット絵によるキャラクターや背景を活かしつつ、3DCGの画面効果を組み合わせたグラフィックが売りの本作は、どこか懐かしさを残しつつも、同時に幻想的な雰囲気が味わえる唯一無二の作品かと思います。
戦闘では、「コマンドブースト」や「ブレイク」、「バトルジョブ」の組み合わせで普通のコマンドバトルと比べて、より戦術的で歯ごたえのある戦闘を楽しむことができます。
本作は、Switch版のみ本編へデータの引き継ぎ可能な体験版も配信されているので、気になる人はぜひダウンロードしてから購入を検討してみてください!
以上、カミナギタツキでした!



最後まで読んでいただき、ありがとうございました!






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